新築やリフォームを検討中のあなた、外壁の美しさと耐久性にこだわりを持つ方に向けて、外壁にコケが生える原因とその解決策を紹介します。
外壁にコケが発生するのは、見た目の問題だけでなく、建物自体の健康にも関わる重要なサインです。
この記事では、その根本原因を解説し、美しい外壁を保つための知恵を共有します。
□外壁にコケが生える根本原因とその解決策
1:通気性の重要性
外壁にコケが生える一因として、通気性の低さが挙げられます。
現代の住宅では、壁内の湿気を外に逃がすための通気工法が採用されていますが、この設計が不十分な場合、湿気が壁内に滞留し、コケの温床となり得ます。
2:断熱材の湿気問題
断熱材が湿気を保持することも、コケの発生に影響を与えます。
湿った断熱材は、外壁表面の温度を下げ、コケが生育しやすい環境を作り出してしまうのです。
3:通気口の設置
この問題に対する最も有効な解決策は、軒天部分に通気口を設けることです。
湿気を逃がすことで、壁内の環境を乾燥させ、コケの繁殖を抑制します。
ただし、設置には建物の形状や立地条件を考慮する必要があります。
4:構造上の配慮
通気口を設ける際は、雨水の侵入を防ぐための工夫も必要です。
適切な位置とサイズの通気口は、壁内の湿気を効率よく排出し、コケの問題を根本から解決へと導きます。
□コケが生えやすい外壁材と生えにくい外壁材
*コケの好む外壁材
モルタルやリシン壁は、その表面の粗さと吸水性により、コケが生えやすい環境になりやすいです。
これらの素材は湿気を保持しやすく、コケの繁殖に適した条件を作り出してしまうのです。
また、ALC壁や一部の窯業系サイディングも、コケが生えやすい材料です。
これらは内部の気泡により湿気を保持しやすく、コケが根を張りやすい土壌を形成します。
*コケに強い外壁材
金属製サイディングやタイル、フッ素やシリコン系の塗装は、コケの発生を抑える特性を持っています。
これらの材料は表面が滑らかで、水分をはじきやすいため、コケが付着しにくいのです。
*選材の重要性
外壁材を選ぶ際は、コケの発生しやすさも考慮に入れるべきです。
耐久性と美観を保つためには、コケに強い材料を選択することが賢明な選択と言えるでしょう。
□まとめ
今回は、外壁にコケが生える原因とその対策、さらに適切な外壁材の選び方について考察しました。
外壁にコケが生えるのは、単なる美観の問題ではなく、住宅の健康を左右する問題です。
適切な通気設計と賢い材料選びにより、美しい外壁を長期にわたって保つことが可能です。
美観と機能性を兼ね備えた外壁で、理想の住まいを実現しましょう。
編集者プロフィール
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1970年生まれ。建築業界歴29年。
大工の棟梁であった父を継いだわけではないが同じ業界に興味を持ち、大学卒業後、首都圏を中心とする建売会社に入社。現場監督を希望するも営業に配属される。3年後、地元の総合建設会社に新たに住宅部門が設立されるということでUターン。この会社で企画、不動産販売、分譲住宅販売、現場監督、メンテナンスと一通りの業務を経験させてもらう。その後、会社が倒産。残務処理中に色々なお客様から「違う会社行っても面倒を見て欲しい」といわれ、独立開業を決意。2008年1月にして創業16年目。
「私を必要とする人を全力で笑顔にする」ことをミッションとして行動しております。
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