雨樋から流れ落ちる雨水、どのように処理していますか?そのままにしていませんか? 放置すると、庭がぬかるんだり、家の基礎が傷んだりする可能性があります。
また、下水道に悪影響を与える可能性も…。
適切な排水処理は、家の寿命と快適な生活を守る上で非常に重要です。
今回の記事では、雨樋の排水処理方法を3つのパターンに分け、それぞれのメリット・デメリット、費用、注意点などについてご紹介します。
雨樋の排水処理方法
側溝への排水
雨樋から流れ落ちる雨水を、道路の側溝や河川に直接流す方法です。
最も一般的な方法であり、排水管を側溝まで繋げることで、雨水を効率的に排水できます。
メリットとしては、何と言っても排水処理が簡単で、特別なメンテナンスが不要な点です。
側溝に繋がる配管さえ設置してしまえば、あとは雨水が自然に流れていくので、手間がかかりません。
また、雨水が庭に溜まるのを防ぐことで、ぬかるみによる歩行の困難さや、建物の基礎への悪影響を軽減できます。
デメリットは、配管工事の費用です。
特に、住宅が密集している地域や、側溝から離れた場所にある住宅では、配管工事が大掛かりになり、費用が高額になる可能性があります。
地盤の状況によっては、掘削作業も複雑になり、追加費用が発生するケースもあります。
工事期間も考慮する必要があります。
費用を抑えるためには、配管ルートの選定や工事方法を業者とよく相談することが重要です。
工事費用は、配管の長さ、使用する材料、地盤の状況などによって大きく変動します。
数万円から数十万円程度と幅広い範囲になります。
雨水浸透マスへの排水
雨水浸透マスとは、地面に埋め込まれた雨水を貯留し、徐々に地中に浸透させるための設備です。
この方法では、雨水を側溝に流すのではなく、地面に還元することで、下水道の負担を軽減し、地盤沈下防止にも繋がります。
メリットは、下水道への負担を減らせることと、環境に優しい点です。
ゲリラ豪雨などで側溝が溢れるのを防ぐ効果も期待できます。
また、近年は節水意識の高まりから、雨水浸透マスへの排水は自治体によっては補助金制度が設けられている場合もあり、初期費用を抑えられる可能性があります。
デメリットは、初期費用が比較的高い点です。
雨水浸透マスの設置には、掘削工事やマス本体の費用、それに伴う工事費用が必要になります。
また、定期的なメンテナンスが必要な点も考慮しなければなりません。
土砂やゴミが詰まって浸透能力が低下する可能性があり、定期的な清掃が必要です。
費用は、マスの大きさや設置場所、地盤の状況などによって異なりますが、数十万円から数百万円程度かかる場合もあります。
雨水タンクへの貯留
雨樋から流れ落ちる雨水をタンクに貯め、再利用するシステムです。
庭の水やりやトイレの洗浄などに活用することで、水道料金の節約に繋がります。
メリットは、水道料金の節約と、災害時の備えになる点です。
庭の水やりや洗車などに雨水を利用することで、水道代の節約に貢献します。
また、災害時など、水道が止まった場合にも、生活用水として活用できるというメリットがあります。
デメリットは、タンクの設置費用と、雨水の利用用途が限られる点です。
タンクの購入費用や設置費用が必要になり、水道料金の節約効果を考えると、初期投資の回収には時間がかかります。
また、貯めた雨水は飲料水としては使用できないため、利用用途が限定されます。
タンクの容量や設置場所、デザインなども考慮する必要があります。
費用はタンクの大きさや材質、設置場所などによって異なりますが、数万円から数十万円程度が目安です。
雨樋排水と下水道接続の注意点
分流式と合流式下水道の違い
下水道には、雨水と生活排水(汚水)を分ける「分流式」と、雨水と生活排水を一緒に流す「合流式」があります。
雨樋の排水は、必ず雨水用の管に接続する必要があります。
分流式では、雨水は河川に直接流れ込み、汚水は処理場へ送られます。
一方、合流式では、雨水と汚水が一緒に処理場へ送られます。
近年は、ゲリラ豪雨の増加により、合流式では処理能力が追いつかないケースが増えているため、分流式が主流となっています。
お住まいの地域の下水道システムを確認することが重要です。
配管工事のポイント
雨樋の排水工事は、専門業者に依頼することを強くおすすめします。
配管の勾配や接続方法を間違えると、排水不良や下水道への悪影響を招く可能性があります。
業者選びの際には、業者と工事内容や費用をよく相談することが大切です。
また、工事後の保証内容についても確認しておきましょう。
配管工事は、見えない部分の作業となるため、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
トラブル発生時の対処法
排水管が詰まったり、雨水が逆流したりするなどのトラブルが発生した場合、すぐに専門業者に連絡しましょう。
放置すると、家の基礎や周辺環境に悪影響を及ぼす可能性があります。
トラブル発生時の対応マニュアルなどを業者から受け取っておくのも良いでしょう。
また、定期的な排水管の点検も、トラブルを防ぐ上で有効です。
最適な排水方法の選び方
家の状況と予算の確認
最適な排水方法を選ぶためには、まず家の状況を確認することが重要です。
家の構造、敷地状況、周囲の環境などを考慮して、どの排水方法が最も適しているかを検討しましょう。
また、予算も重要な要素です。
各方法にはそれぞれ費用がかかりますので、ご自身の予算に合わせて、現実的な選択肢を検討する必要があります。
自治体への補助金制度の確認
一部の自治体では、雨水浸透マスや雨水タンクの設置に対して補助金制度が設けられている場合があります。
お住まいの自治体に問い合わせて、補助金制度の有無や申請方法を確認してみましょう。
補助金制度を利用することで、初期費用を抑えることができる可能性があります。
まとめ
この記事では、雨樋の排水処理方法として、側溝への排水、雨水浸透マスへの排水、雨水タンクへの貯留の3つの方法をご紹介しました。
それぞれの方法にはメリット・デメリット、費用、注意点があり、最適な方法は家の状況や予算、地域によって異なります。
専門業者への相談や、自治体の補助金制度の確認も忘れずに行い、快適で安全な排水システムを構築しましょう。
適切な排水処理は、家の寿命を延ばし、快適な生活を送る上で非常に重要です。
この記事が、皆様の雨樋排水処理の検討に役立てば幸いです。
不明な点があれば、専門業者にご相談ください。
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編集者プロフィール

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1970年生まれ。建築業界歴29年。
大工の棟梁であった父を継いだわけではないが同じ業界に興味を持ち、大学卒業後、首都圏を中心とする建売会社に入社。現場監督を希望するも営業に配属される。3年後、地元の総合建設会社に新たに住宅部門が設立されるということでUターン。この会社で企画、不動産販売、分譲住宅販売、現場監督、メンテナンスと一通りの業務を経験させてもらう。その後、会社が倒産。残務処理中に色々なお客様から「違う会社行っても面倒を見て欲しい」といわれ、独立開業を決意。2008年1月にして創業16年目。
「私を必要とする人を全力で笑顔にする」ことをミッションとして行動しております。
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