パワーボード塗装とは？費用・塗料選びのポイントを解説

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パワーボードの外壁、いつまでも美しく保ちたいですよね。
しかし、築年数が経つと、塗装の剥がれやコーキングの劣化などが気になり始めます。
そのまま放置すると、雨漏りなどの深刻な問題につながる可能性も。
今回の記事では、パワーボード塗装について、必要性や目安時期、工事内容、費用相場、そして業者選びのポイントについて解説します。

パワーボードの塗装の基本知識

パワーボードとは何か

パワーボードとは、旭化成建材が製造・販売するALC（軽量気泡コンクリート）外壁材の一種です。
正式名称は「ヘーベルパワーボード」で、厚さ37mmと薄く、軽量なため木造住宅に適しています。
防火性と耐久性に優れ、多くの戸建て住宅で使用されています。
しかし、パワーボードは防水性がないため、雨や湿気から建物を守るためには定期的な塗装が不可欠です。

パワーボード塗装の必要性と目安時期

パワーボードは、塗装によって防水性を確保し、建物の寿命を延ばします。
塗装の目安時期は築15年前後です。
それまでにコーキングの劣化や外壁の損傷が見られる場合、塗装時期を早めることをおすすめします。
10年を目安に塗膜やコーキングの劣化状況を確認し、必要に応じて早めの塗装を検討しましょう。
放置すると、雨漏りや外壁の腐食など、より高額な修理費用が必要になる可能性があります。

パワーボードと他のALC外壁材との違い

ALC外壁材には、パワーボード以外にも様々な種類があります。
パワーボードは厚さ37mmと薄く、軽量で木造住宅に適している点が特徴です。
一方、厚さ75mm以上のALC外壁材は、パワーボードよりも強度が高く、鉄筋を使用している場合もあります。
パワーボードと他のALC外壁材の大きな違いは、厚さとそれに伴う強度です。
住宅の構造や耐震性、デザインの好みなどを考慮して外壁材を選びましょう。

パワーボードの塗装に必要な工事内容

コーキング工事の重要性

パワーボードの塗装では、コーキング工事が非常に重要です。
ALC外壁材は継ぎ目が多い構造であるため、これらの継ぎ目から雨水が浸入するのを防ぐため、コーキング材で隙間を埋める必要があります。
コーキングの劣化は雨漏りの原因となるため、塗装と同時に、あるいは塗装前にコーキングの点検・補修を行うことが大切です。
築年数に応じて、増し打ちや打ち替えといった適切な工法を選択する必要があります。

塗料選びのポイント

パワーボードは吸湿性が高いため、塗料選びには注意が必要です。
透湿性のある塗料を選ぶことで、外壁内部の湿気を外に逃がし、塗膜の膨れや剥がれなどを防ぎます。
塗料を選ぶ際には、製品カタログに「ALC」が適用下地として記載されているかを確認しましょう。
透湿性塗料を使用することで、パワーボードの寿命を長く保つことに繋がります。

直貼り工法と通気工法の違いと対応

パワーボードの施工方法は、直貼り工法と通気工法の2種類があります。
直貼り工法は、外壁に直接パワーボードを貼り付ける方法で、透湿性の高い塗料が適しています。
一方、通気工法は、外壁とパワーボードの間に通気層を設ける方法で、防水性・弾性が高い塗料が適しています。
どちらの工法で施工されているかは、新築時の仕様書を確認するか、建築業者に問い合わせる必要があります。
適切な塗料を選択することで、外壁の耐久性を高めることができます。

パワーボードの塗装費用と注意点

塗装費用相場と影響要因

30坪の戸建て住宅の場合、パワーボード塗装の費用相場は、約90～120万円（税別）です。
ただし、これはあくまでも目安であり、家の広さや劣化状況、使用する塗料の種類、コーキング工事の必要性などによって費用は大きく変動します。
塗装面積や補修費用も影響するため、正確な費用を知りたい場合は、業者に見積もりを依頼することをおすすめします。

コーキング工事費用と種類別価格

コーキング工事は、塗装費用とは別に必要となる費用です。
築年数や劣化状況によって、増し打ち工法と撤去打ち替え工法のいずれかを選択する必要があります。
増し打ち工法は、既存のコーキングの上に重ねて施工する方法で、撤去打ち替え工法に比べて費用が安価です。
しかし、既存のコーキングの状態によっては、撤去打ち替え工法が必要となる場合があります。
撤去打ち替え工法は、既存のコーキングを完全に撤去してから新しいコーキングを施工する方法で、費用は高くなります。

業者選びのポイントと注意点

パワーボード塗装を依頼する業者選びは非常に重要です。
ALC外壁材の特性を理解し、適切な施工方法や塗料を選択できる業者を選ぶことが大切です。
業者に施工内容や保証内容などを確認しましょう。
また、過去の施工実績や顧客からの評判なども確認することで、信頼できる業者を見つけることができます。

まとめ

パワーボード塗装は、建物の防水性と耐久性を維持するために不可欠な工事です。
築15年前後を目安に、塗装の必要性を検討しましょう。
コーキング工事は雨漏り防止に非常に重要であり、築年数や劣化状況に応じて増し打ち工法または撤去打ち替え工法を選択する必要があります。
透湿性のある塗料を使用し、直貼り工法か通気工法かを考慮した上で、適切な塗料を選びましょう。
費用は、家の広さや劣化状況、使用する塗料、コーキング工事の内容によって変動します。
業者を選び、安心・安全なパワーボード塗装を行いましょう。
塗装工事は高額なため、事前にしっかりとした情報収集と業者選びを行うことが重要です。
定期的な点検も忘れずに行い、建物を長く美しく保ちましょう。

 

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編集者プロフィール

小笹 正幸
小笹 正幸
1970年生まれ。建築業界歴29年。
大工の棟梁であった父を継いだわけではないが同じ業界に興味を持ち、大学卒業後、首都圏を中心とする建売会社に入社。現場監督を希望するも営業に配属される。3年後、地元の総合建設会社に新たに住宅部門が設立されるということでUターン。この会社で企画、不動産販売、分譲住宅販売、現場監督、メンテナンスと一通りの業務を経験させてもらう。その後、会社が倒産。残務処理中に色々なお客様から「違う会社行っても面倒を見て欲しい」といわれ、独立開業を決意。2008年1月にして創業16年目。
「私を必要とする人を全力で笑顔にする」ことをミッションとして行動しております。